投資初心者ミナ
・赤字出している企業に投資して大丈夫?
こんな疑問を解決するために、97.7%の顧客が利益が出ている証券会社として話題のコモンズ投信 伊井哲朗社長のセミナーに参加して、疑問について聞いてきました。
今回、参加したセミナーはこちら「2019/8/10 ~運用業者と個人投資家、それぞれにとっての投資哲学とは~ 」です。クラウドクレジットと共同開催でした。クラウドクレジットについてはこちら
個人が新興国に融資する時代の到来!クラウドクレジットとは?ガイアの夜明けで話題のベンチャー企業
山一證券入社、機関投資家向け債券営業。メリルリンチ日本証券の設立に参画。コモンズ投信創業。金融庁の調べで「全顧客の97.7%の収益状況がプラス」という驚異的な数値を出し、話題となった。
数少ないつみたてNISAの銘柄に選定。著書は「普通の人が日本株で年7%のリターンを得るただひとつの方法」「97.7%の人が設けている投資の成功法則」がある。
赤字を出している企業には投資はやめるべきか?
投資初心者ミナ
伊井社長
2019年6が月の決算でメルカリは、137億円の赤字を出しています。一見、事業に失敗して大幅な赤字を出したと悪く考える人もいるかもしれませんが、そうとも限りません。将来の事業拡大のために大きな設備投資やマーケット拡大のためのキャンペーンを行った場合には、投資した分の赤字も出ます。しかし、一方で投資した以上に事業が拡大していれば決して問題とはなりません。
メルカリ平常運転の「最終赤字137億円」、しかし2020年は「勝負の年」と山田会長 | BUSINESS INSIDER JAPAN
https://www.businessinsider.jp/post-196199
つまり、赤字を出している企業であっても、利用者数や売り上げが伸びていれば、その企業は成長のための投資を行なっているということで評価できる面があります。
売り上げが伸びている企業にとって、経営の黒字化は、広告費を抑えたり、コスト削減で効率化することでたやすいことでもあります。そのため、このタイミングで、投資や広告を縮小して、黒字化することは必ずしも企業にとって望ましい経営とは言えない状況もあるのです。
創業時から、Amazonはほとんど利益が出ていない?
投資初心者ミナ
株価を大きく伸ばして、時価総額は数年で世界トップレベルまでに押しあがったアマゾンドットコム社ですが、実は、創業時から利益はほとんど出ていない状況です。
しかし、売上は毎年、驚異的に成長し、次々と新しい技術やサービスを提供することから、利益が出ていなくても、投資家から人気を集めて、株価が大きく伸びています。
そういった状況もあり、投資家がアマゾンに求めるのは「早急な黒字化」ではなく、次々に事業を拡大して、企業価値や利用者数・売上を伸ばしていくことであるのは納得の理由です。
日本の投資機関と米国の投資機関の違いは?
登壇していた伊井社長ですが、メルカリの小泉社長と交流があり、会話することがあるそうです。そこでこんなエピソードを話してくれました。
<速報>本日、東証マザーズへ上場しました!
https://mercan.mercari.com/articles/2018-06-19-213643/
日本の投資機関との打ち合わせや説明会の時に必ず、聞かれることがあります。それは
日本の金融機関
という質問だそうです。
その背景には、黒字が出ている企業こそ、健全な経営と考えているからかもしれません。
一方、米国の投資機関は、こういった意見をよく言われるそうです。
海外の金融機関
世界の投資機関は、投資したお金で、第一に利益を出すことはあまり望んでいないようです。それよりも、企業が大きくなる為に、利用者数やプロダクトやサービスの拡大・改善といったことに投資してほしいと願っているようです。
黒字化を狙うよりも、売上・利用者を拡大した方が将来性がある
その結果、企業が大きくなれば、投資した資金も企業価値の拡大とともに増加しますので、それを望んでいるそうです。
黒字化という視点も大切ですが、企業が成長するために、売り上げや利用者数を伸ばすという視点も大切です。世界のトップ企業、Google、Amazonも長きにわたり、赤字を出していますが、企業としてはどんどん成長しています。
投資をするには、そういった目線も必要ですね。
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