投資初心者ミナ
株価の波形を分析したり、難しい指標を見たりした方がよい?
今回で第3回目となる「望月さん」に「投資の基本的な考え方」について聞いてみたシリーズです。望月さんは、パリで8年証券マンとして活躍し、警視庁の特別捜査官、投資の解説でラジオ日経のパーソナリティも務めていた投資の大ベテラン。いまはNPO法人の専務理事をしています。
NPO法人 専務理事 望月氏
少しは株式投資に興味を持っていただけましたでしょうか。今回は、「自分にあった投資スタイルをどのように見つけていくか」についてお話します。
さて、個別の株銘柄の判断をする時に大事なことは、自分の判断で投資できるものに限定することです。そうすることで、不安感が少なくなります。
銀行預金に不安がないのは、金利が一定しており、元本が保証されているからです。株価は経済情勢や業績の変化に影響されやすく、毎日株価は動き、不確定要素が多く、それだけに不安になります。個別株にトライしていただきたいですが、すごく心配性の方は、日経平均に連動する投資信託や世界に分散投資するロボットアドバイザーが良いかもしれません。
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自分にあった投資スタイルを見つける知恵
釣り糸を垂らさなければ、魚がいるかわからない
個別の投資をするとよい点は、ニュース番組・ニュースサイト等のメディアを通じて、その個別の株がどんな情報により乱高下するのか分かり、世の中の動きに敏感となる点です。
株式投資は、釣りと同じで「釣り糸を垂らさなければ、そこに魚がいるかどうかわかりません」5つの個別株を持てば、株に関する情報を確認するようになり、投資の世界が広がります。
難しい指標を知らなくても投資は可能
株式投資をしている息子に株式投資に必要となる知識がどの程度あるか聞いてみました。投資に必要な3指標というのがあり、「PER(ピー・イー・アール)」「PBR(ピー・ビー・アール)」「配当利回り」がそれに当たります。
- 「PER(ピー・イー・アール)」・・・企業の儲けに対して株価が何倍か?
- 「PBR(ピー・ビー・アール)」・・・企業の資産に対して株価が何倍か?
- 「配当利回り」・・・投資金額に対して、1年で受け取れる配当金額の%か?
息子からの回答は「聞いたことはあるが、必ずしも投資の際に利用していない、どちらかというと株価の位置、チャートで購入のタイミングを判断している」とのことでした。
成功している主婦投資家は、難しい指標を知らない
数年間以上株式投資をし、成功している主婦の投資スタイルも、この3指標を必要としないものでした。
彼女は毎日のようにスーパーや百貨店で買い物をして、売れ筋商品を判別することができます。その日のバーゲン商品を探すだけではありません。今はどのヨーグルトが売れているか、森永それとも明治、その現場感覚が投資には大事なポイントです。株式投資は人気投票の側面を持っていて、人気の高い商品は、株価も伸びる傾向があります。
また、美味しい餃子のランキングでは、味の素の餃子が一番であることを知り、実際に食べているから、現場を良く知り、投資にも自信があるのです。
投資に必要な3指標を知らなくても投資は可能
試験に出るような基礎知識による投資判断、主婦のような現場感覚による投資判断、どちらが正解?答えは難しいですね。
男性は理論的に考え、女性は感覚的・触覚的に考える傾向が高いようですが、大事なことは早く自分に合った投資方法を見つけ出すことです。
次回は、また異なる角度で学んでいきましょう。
それでは、賢い資産運用を。
NPO法人専務理事 望月氏