投資初心者ミナ
ロボットアドバイザーやテーマ投資を提供する「FOLIO(フォリオ)」が、何やら新しい投資サービスを提供したということで、直接本社にお邪魔して、お話を聞いてきました。
今回は、お話を聞いたのは2020年1月にリリースされた「ROBO RPO(ロボ・プロ)」です。その取材内容と独自の調査結果をまとめて報告します。
投資初心者ミナ
先に、公式サイトを確認したい方は、こちら
運用中の画面、こちらはまた別のレポートにて解説します。
目次
先にダイジェスト
先に、ダイジェストだけご紹介
- FOLIO ROBO PROは、スマホアプリで利用可能な投資運用サービス
- 事前に、クチコミ・評判では、好感触。
- ついに登場の本格AIを搭載したサービス
- ロボアド=ポートフォリオ理論を使ったアルゴリズム運用
- AI予測を用いた先進的な銘柄選択
- コロナ・ショックでROBO PROは強かった
- アルパカ・ジャパン社はAIを開発・提供する技術に強い会社
- 運用アルゴリズムは、テクノロジー・時代の変化にあわせて改良
- 一般的なロボアドより、リアロケーションの回数が多い
- 過去の相場でシミュレーションするとROBO PROは強い
- ROBO PROは、高いシャープレシオを目指す
- LINEスマート投資やおまかせ投資と使い分けが良い
- 10万円の資産運用から
- 口座開設は最短で翌日に完了
- まずは将来を勉強のために実施するのもアリ
今回お話を聞いた方
お話を聞いたのは、FOLIOの経営企画部の石坂洋旭さんです。元々は、東京大学で経営評価の財務指標を研究をしていたという数値のエリートです。細かい質問(笑)にも、すごく丁寧にご説明いただきました。
事前に、クチコミ・評判を見てみました
ネット・SNSでのクチコミをざっくりと集めてみました。「気になる・やってみたい・順調」などの良い悪いやりとりが見られました(参考まで)
- FolioがFOLIO ROBO PROというものをリリースしてきた
- おお、これはやってみたい
- FOLIO(フォリオ)が進化した「FOLIO ROBO PRO」を提供開始だとっ!!
- FOLIOのROBO PRO(ロボプロ)がめちゃくちゃ気になってる
- めちゃくちゃ気になるけどワンコイン投資を解約しなきゃいけないからパスだな〜。
- FOLIO社の新商品「FOLIO ROBO PRO」の開発にあたり、Alpaca独自のAI先端技術を一部導入頂くことにより、弊社にとっても画期的な協業が実現しました(公式SNS)
- 「FOLIO ROBO PRO」を契約して、2ヶ月目。いわゆるお任せ投資です。
- 「FOLIO ROBO PRO」の特色、特に進化したAI技術の実力を知りたくて始めたのですが、今のところ順調。
- 1月にリリースしたFOLIO ROBO PRO、このシビアなマーケット環境の中でも確実に良さがにじみ出てきてます(2020年3月のコロナ・ショック中)
- リーマン・ショック以来の大幅下落の中、FOLIO ROBO PROは一般的なロボアド比較で約+4.9%の実績!
- 荒れた市場環境の中、ROBO PROは一般的なロボアドバイザーと比較して下落に強い結果に!(公式SNS)
- 中身は AlpacaJapan なんですねー(メモ)
- FOLIO x Alpaca !!
今回のFOLIO ROBO PROって何?
スマホアプリで可能な投資運用サービス
「FOLIO ROBO PRO(フォリオ・ロボプロ)」は、2020年1月からロボットアドバイザーやテーマ投資を提供する会社FOLIOからリリースされた「資産運用サービス」です。
特徴は、従来のロボットアドバイザー(ロボアド)に、本格的なAI、つまり人工知能が加わったことです。リリースにて、年間 過去8.5%の収益率を出しているとか(年間5%ほどを狙う一般的なロボットアドバイザーよりかなり高い)
ついに登場の本格AIを搭載したサービス
このROBO PROは、金融機関向けにAI開発・ソリューション提供を行っているAlpacaJapan(アルパカ・ジャパン)が開発・研究・運用しているAIを使って、市場を予測し、運用効率をあげていくことを目指したものです。
過去のチャイナ・ショック、最近のコロナ・ショックでも下落率が低く抑えられているという結果が出てきます。コロナ・ショックは、サービスリリース後の初の市場下落なので、ここでも威力を発揮しているROBO PROは期待が持てそうです。
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現在、AIの「ようなモノ」が多いロボアドの実情
AIつまり、人工知能を使った資産運用と謳いつつも、ロボットアドバイザーで今提供されているものは、実際はAIを代表される「機械学習(マシン・ラーニング)」は使っていないのが実情。ロボットによる診断機能があるくらいに留まります。
中でも優れているTHEOの「AIアシスト」という機能でも「下落時のリスク軽減」という「下落予測」だけに限定して使われています。
投資初心者ミナ
今回、聞きに行った「ROBO PRO」は、専門家や研究機関が語るいわゆる「AI=機械学習」が使われているロボットアドバイザーということで、期待が持てそうです。
サービス概要まとめ
スペックをまとめると、このような形です。
サービス名 | FOLIO ROBO PRO |
---|---|
投資タイプ | 国際分散投資・長期投資 |
投資対象 | ETF(米国に上場されている全ETF) → ETFとは? |
銘柄詳細 | 米国株、先進国株、新興国株、米国債、新興国際、ハイイールド債、金、不動産 |
銘柄の比率選定 | 平均分散法(一般的なロボアドと同じ)+AI予測 |
期待リターンの推定 | Black-Littermanモデル |
リロケーション・タイミング | 最小月1回+都度 |
機械学習 | 世界各国の株式指数や債券・通貨など40種類以上のマーケットデータなどを収集し、統計的処理によって数百種類以上の特徴量を計算 |
手数料 | 1.0% |
利用端末 | パソコン(ブラウザ)・スマホ(アプリ) |
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という方に、まずはロボアドバイザーについておさらいです。
ロボアド=ポートフォリオ理論を使ったアルゴリズム運用
ポートフォリオ理論?!という方もいらっしゃるかしれませんが、ざっくりというと「昔からあり、ノーベル賞を受賞した効率的な資産運用方法」です。
この現代ポートフォリオ理論は、資産運用のジャンルで、昔からプロの投資家(機関投資家)の間で使われてきました。個人ではあまりつかわれていなかったのは、非常に、計算がめんどくさいためです。
ロボアドは、現代ポートフォリオ理論を採用する資産運用サービスです。平たく言うと「お金を預けて、あなたの代わりにプロと同じような形で運用するサービス」です。
これを今のテクノロジーを利用して、個人でも利用できるようにしたサービスです。つまり、プロが使っていたアルゴリズムを、アプリを介して、証券会社の高い手数料は不要で、1%前後と非常に少ない手数料で誰でも利用可能にしています。
ただ、良くも悪くも、安全運用なので、長期でコツコツ増やしていく、大きく下落しないし、大きく増加もしないという特徴もありました。そして、結局、市場に追随しますので、市場が大きく下落すると、一緒にずるずると下落するという短期的にはネガティブな見方もありました。
AI予測を用いた機動的な銘柄選択
ROBO PROの凄いところは、このアルゴリズムに加えて、AI、つまり機械学習を利用して、さらに運用効率をあげようと、ロボアドを進化させて上回るような形にした点です。(実際に進化したかどうかの判断はこれから、やって見ていこうと思います)
アルゴリズムには、FOLIOは独自開発は行わず、独自に開発したAIによる市場予測ソリューションを開発・運用・提供している「AlpacaJapan社」によるAI(人工知能)予測を採用しています。
つまり、ROBO PROは、AIの力を使って、ポートフォリオ理論では実現できない、高いリターンを狙うことが可能になっているということみたいですね。もちろん、その分、一定のリスクも増加しているのは言うまでもないです。
コロナ・ショックでROBO PROどうなったか?
この点については、公式サイトからリリースが出ていますが、下落幅が一般的なロボアドよりも低く抑えられています。
実績として、下落幅も抑えられているようで、期待が持てそうです。
→ リーマン・ショック以来の大幅下落の中、FOLIO ROBO PROは一般的なロボアド比較で約+4.9%の実績!
ところで、アルパカ・ジャパン社って?
AlpacaJapan(アルパカ・ジャパン)社は、Alpacaは独自に開発したAIによる市場予測ソリューションをグローバルな金融機関に提供する技術開発会社です。元々は、AI技術をプロ向けに提供していた機関です。
BigDataを扱う分散データベース技術と機械学習のエキスパート集団によって設立されました。
CEOは、リーマンブラザーズ東京支店に移籍して証券化ビジネスの立ち上げに従事し、バークレイズ証券株式会社でマネージング・ディレクターとして投資銀行部門 債券資本市場部長兼ストラクチャード・プロダクト部長を務めた「四元 盛文氏」。
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会社のテーマは「人が人らしく生きる」こと。AIとHumanとの「新たな価値の創造の実現」と「その先にある運用の世界における人とAIをどう最大化させていけるか」というビジョンを持っているようです。
- 〒101-0047 東京都千代田区内神田1-12-5 Nest-Lab北大手町 2階
- 資本金 6.5億円(資本準備金を含む)
2019年忘年会の様子
(AlpacaJapan社 公式ブログより)
どのように人工知能(機械学習)が使われているか?
AlpacaJapan社の予測がどのように実行されているのか?調べてみました。下記のような流れだそうです。
- 世界各国の株式指数や債券・通貨など40種類以上のマーケットデータなどを収集
- 統計的処理によって数百種類以上の特徴量を計算
- 特徴量から機械学習の技術を用いて大量の予測スコアを生成して厳選
- 厳選された予測スコアをさらに厳密に評価
- 平均精度が高く、かつ性能のばらつきが少ない予測スコアを採用
- 採用された予測スコアから期待リターンを推定
- マーケットリスクも考慮した上で最適な資産配分を計算
人工知能は、大量のデータから高速に計算して、法則を見つけ出すということに優れているため、データから計算から人間では見つけられないような法則を探して、それを日々学習して、市場予測が行われています。
運用アルゴリズムは、テクノロジー・時代の変化にあわせて改良
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という疑問がわいてきそうですが、その点も考慮しているそうです。FOLIOでは、投資委員会を設置して、運用をモニタリングしながら、客観的かつ専門的な視点から必要に応じて、AlpacaJapan社と協力して、運用アルゴリズムの改善を行っていくそうです。
今後の技術革新があっても、対応してくれそうですね。
一般的なロボアドより、リアロケーションの回数が多い
リアロケーションとは、「市場環境にあわせて投資銘柄のバランスを再検討・変更するような操作」を指します。つまり、組みなおしですね。一般的なロボアドバイザーは、年1回ほどのリアロケーションを実施します。
一方、ROBO PROは「毎月」実施するそうです。そのため、市場の変化に対応が早い・柔軟という特徴も持ちます。
そんなに頻度高く、変更したら手数料がかかるのでは?という心配がありますが、リアロケーションの手数料は、FOLIOが負担するそうです。
過去のシミュレーション
過去の相場でシミュレーションするとROBO PROはどうなるか?
公式サイトで過去の相場で試算した結果が公表されています。特に気になる2016年1月のチャイナショック(中国を中心に大きく相場が下落)でどうなったかというと、一般的なロボアドよりも低い下落で抑えれています。
2018年年7月の干支にちなんで「イヌ笑う」と付けられた下落では、下落幅は低く抑えられています。
2019年1月に起こった「アップル・ショック」とも呼ばれる大幅下落ですが、下落幅も抑えられて回復した時には、下落前よりもあがっています。
AI予測といっても過去良かった銘柄選択しているだけでしょ?
上記のシミュレーションは、過去の相場で試算して、どうだったかというバックテストと呼ばれるものですが、バックテストを良くするように設計されたルール運用も中には存在します。
そういったものと、ROBO PROが、別であるのは「将来もAI予測を使って学習し続ける点」です。ルール運用はあくまでそのタイミングで、ルールを作って運用するため、将来も同じ結果が起こる代りませんが、AIを使って学習を繰り返すことで、今後の相場が変わってきても対応できるような運用ができているようです。
ROBO PROは、高いシャープレシオを目指す?
シャープレシオとは、ウィリアム・シャープ博士によって考案されたもので、リターン÷リスクで算出する効率係数です。
高ければ抱えるリスクの割に得られるリターンが良いということですが、この効率を高くすることを目指しているそうです。
つまり、持っている資産をなるべく効率よく運用できる(限定的なリスクでなるべくリターンを取る)のかもしれません。
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LINEスマート投資やおまかせ投資とどちらがよい?
FOLIOといったら、LINEグループに提供している「LINEスマート投資」や、自社で提供している「おまかせ投資」が同じ「資産運用サービス」ありますが、それらと今回のROBO PROは、重なっている部分もあるのでは?と思う方もいるかもしれませんが、その辺りも聞いてきました。
結果、それぞれ合う合わないがあるので、状況によって選ぶ必要があるそうです。それぞれ向いている方と向いていない方を整理してみました。
資産運用サービス | 向いている人 | 向いていない人 |
---|---|---|
LINEスマート投資 → 解説 |
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おまかせ投資 → 解説 |
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ROBO PRO |
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メリットを整理するとこのような点
メリットを整理するとこのような点になるかと思います。
- 他のロボアド同様にETFを扱うので、銘柄の売買手数料が少ない
- 「ETFといってもどれが良いのか?」という点もプロが選定済み
- 「やばい、やばい、売ろうか?」「今だ!買い」といった感情が入らずにデータに基づいた運用ができるので本業に集中できる
- めんどくさい銘柄選定・売買・モニタリングして調整など管理が無い
- ロボアドの良い面を取りつつAIを使ってさらに効率的な運用ができる(今後の実績に期待)
- AIを使って市場よりも良いパフォーマンスを目指せる(今後の実績に期待)
デメリット・注意点
一方、いくつかデメリットや注意点もあります。
- 巷のロボアドと比べると、リスクが大きい(一方、リターンも大きい)
- 積立投資機能がない
- LINEスマート投資やおまかせ投資をやっているとできない
- 10万円以上の資産運用から
- 手数料は1%だけかかる(その他はかからない)
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口座開設
証券会社の口座開設というと何枚も書類を書いて、ハンコを何個も押して、郵送や窓口で提出して、、、というイメージですがスマホ・パソコンでとても便利になっています。
- 公式サイトをひらきます。
- 「START」ボタンを押して口座開設します。
- プロフィール・連絡を入力します。
- マイナンバーカードや運転免許書などで本人確認します。
- 土日祝日を挟まなければ最短次の日に完了します。
本人確認の部分は、シンプレクス社が開発している本人確認プラットフォーム「Deep Percept for eKYC」でハガキの受け取りも必要なく、顔の写真を撮って送るだけという効率的な作りになっています。
投資初心者ミナ
まとめ
今回は、フォリオで2020年1月にリリースされた「ROBO RPO」のお話を聞きに行ってきましたのでレポートでした。
要点はこのような所かと思います。
- FOLIO ROBO PROは、スマホアプリで利用可能な投資運用サービス
- 事前に、クチコミ・評判では、好感触。
- ついに登場の本格AIを搭載したサービス
- ロボアド=ポートフォリオ理論を使ったアルゴリズム運用
- AI予測を用いた機動的な銘柄選択
- コロナ・ショックでROBO PROは強かった
- アルパカ・ジャパン社はAIを開発・提供する技術に強い会社
- 運用アルゴリズムは、テクノロジー・時代の変化にあわせて改良
- 一般的なロボアドより、リアロケーションの回数が多い
- 過去の相場でシミュレーションするとROBO PROは強い
- ROBO PROは、高いシャープレシオを目指す
- LINEスマート投資やおまかせ投資と使い分けが良い
- 最小10万円の資産運用から
- 口座開設は最短で翌日に完了
- まずは将来を勉強のために実施するのもアリ
これまでのロボットアドバイザーというと、ザックリというと「市場の平均」に投資して、ほったらかしで待つだけ、市場が下がったときには連動するのでしかなないというイメージですが、ROBO PROは、それをAIでどこまで上手くやってくれるのか?というのが楽しみなところです。
まずは、運用して試してみたいと思います。
ROBO PRO公式はこちら → ROBO PRO公式サイト