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【賢い投資術】6人の成功する投資家から学ぶ、あなた独自の投資スタイル

投資初心者ミナ

・みんなどんな投資方法で利益を出しているの?
・他の方の事例を聞きたいな

今回で第4回目となる「望月さん」に「投資の基本的な考え方」について聞いてみたシリーズです。望月さんは、パリで8年証券マンとして活躍し、警視庁の特別捜査官、投資の解説でラジオ日経のパーソナリティも務めていた投資の大ベテラン。いまはNPO法人の専務理事をしています。

NPO法人 専務理事 望月氏

こんにちは、元ラジオ日経「株式宅配便」のパーソナリティのムッシュです。

今回は、私の知る「成功している投資家」のエピソードについてお話します。

6人の投資家を取り上げていますが、みなさん、投資スタイルはバラバラです。これは、たまたまではなく、投資はやはり、自分にあったスタイルで成功するものだからです。今回の話で「あなたの投資スタイルを探すこと」の参考になればと思います。

この人にインタビュー:望月純夫(もちづき・すみお)氏
1949年生まれ(70歳)。慶応大学法学部卒。旧・四大証券会社の1つ山一証券入社。新日本証券(現みずほ証券)の国際部(所長)としてパリに8年駐在。多数の金融商品に関して広い知識を持つ。また、警視庁(NY市警察)に、特殊捜査官として参画していた経験も持ち、多くの事例・投資手法にも精通している。

現在、経営コンサルタント。株式会社三技協顧問。NPO法人の投資クラブ支援会社「イカス」を設立。専務理事。公式サイトはこちら

元ラジオ日経「株式宅配便」のパーソナリティ。書籍「5年でお金を2倍に殖やす株式投資塾(あさ出版)」を執筆。

望月純夫Twitter @mussu104

6人の成功した投資家の事例

主婦投資家の積み立て投資のエピソード

前回、紹介できなかった成功率90%以上を誇る主婦投資家の話です。

私の主催するNPOイカス(創立18年目、2000年9月設立)の初期から女性会員です。

累積投資で成功を収められた方です。彼女は、「業界のサイクル」を利用して成功しました。半導体関連の会社の業績は4年から6年に一度急激に業績が良くなる傾向があります。そのサイクルを利用して、積み立て投資をします。つまり、投資対象の株がピークを打ち、その後3年程度で落ち着いたところで毎月の積み立てを開始し、4年程度積み立て、業績が回復する過程の3年程度で売却して行く方法です。

成果は抜群で、子供さんの私立高校や大学の資金は株投資で捻出されました。この方法は、それなりに時間の余裕があり、記録という習慣がないと難しいかもしれませんね。

成功することは簡単ではありません。やはり定期的に記録することや、調べるといった努力は必要不可欠です。

積立投資だけで2000万円以上の資産、価値は2倍

自分の住んでいる地域の「電鉄会社」に投資している人もおられますが、彼は元公務員で、投資経験はなしと言います。持ち株は地元の東急電鉄で、積み立てをしている間に12,000株以上の株主になりました。

彼にとっては貯金の延長線上でしかありません。仕事をしている時代は、通勤費が支給されるので余り株主優待効果を理解できませんでした。今では、12,000株で電車全線パスを効果的に使い活動範囲が広がっているようです。配当は20円ですから、年間24万円の配当も入り、年金の補填にもなりますね。株価は2019年4月現在1800円ですから、彼の電鉄株資産だけで2,160万円、投下資産は半分程度と言うわけですか、2倍のキャピタルゲイン(価値上昇による利益)を享受しています。

大きな資金を持つ大学教授のエピソード

次に高校生時代から投資をしている大学教授の話です。

彼は1000万円以上の投資をする余力は充分あります。しかし、自分の過去の1年ごとの投資成績を見ると、勝ったり負けたり、大きな差があることに気づきました。

1000万円以上となると心理的負担が大きくなり、勝率が極端に悪くなるのです。株式投資は余裕資金で行うモノで、金額が大きくなり、生活に与える影響が高くなると、心理的不安が高まり、負けたらと言う気持ちが決断を鈍らせるのです。

といことで今は投資の上限を1000万円として、毎年12月には投資のポジションを変更する投資をしています。時代により投資テーマ、投資対象は変化するものという考えで市場と対話しています。

心理的な負担がかからない範囲での株の購入も、投資成功のコツです。

大手メーカーの役員のエピソード

もう一人の投資家は元大手の電機メーカーの役員の話です。

彼は、投資のタイミングを重視する立場です。年間投資効率の良い期間は、11月に買い、5月に売ることです。それを厳格に守り、10から11月の期間に何に投資するかを決め、集中投資をし、5月に殆ど全ての資金を回収します。

買う時期/売る時期にをルールを作ることで、この方は、投資の成功を勝ち取っています。

信用取引はプロ用なので手を出すとカモに

余談になりますが、この大手メーカーの方も、先の大学教授と似ているのは、6月から秋にかけては信用取引(預けたお金を担保にお金を借りて投資すること)を活用することで独自の手法で勝ち組に入っています。

ただ、ここで注意したいのは、ビギナーはもちろん、慣れた方でも、信用取引まで手を広げないでください。大きな怪我をします。信用取引は、株の買いと逆の「売り」でも利益を出すこと可能ですが、「信用売りの損失は青天井」という格言があり、普通の株の買いよりも危険度は高いです。信用取引に手を出して、人生を棒に振るうようなことになりかねません。

初心者は、信用取引のような危険な取引に手を出さなくても、十分に勝つことが可能です。

超テクニカル投資のプロ投資家

私の知る、5000万円以上の資産を運用するある投資家の話です。

彼は、年に3回程度しか市場に参入しません。買うモノも決っています。日経平均の2倍型の「日経平均ETF」(日経平均に連動して、価格が動く金融商品)です。

完全なテクニカル重視で、初心者が聞きなれないST、RSI、騰落レシオ(25日)等の数値の殆ど全てが、「売られすぎている状態」の数値に到達したところで投資する決断をします。購入してほぼ1週間から10日間で資金を引き上げます。

10%程度のリターンが目標で、5000万円に対して10%であれば、500万円のリターンになります。彼は、これで充分とし、旅行資金に当てるそうです。お金を休ませることも大切と考えているそうです。

このような「指標」を重視する方もいます。売るタイミング、買うタイミングに指標を使ってみるのもありかもしれません。

ただ、指標だけでは勝てないのが相場ということは、お伝えしておきます。

親の資産を引き継いだ女性

親の資産を引き継ぎ40銘柄以上持つことになった女性の話です。彼女は、ひたすら売ったり買ったりして楽しんでいました。

ある日、何故か儲かったという感覚が持てないという話でしたので、儲かった利益は趣味の旅行に更に使うことをアドバイスしました。すると明確な投資目標ができ、勝率も上がり、毎年5~6回海外旅行をすることになりました。

世界遺産を訪問していくうちに、世界遺産検定を受検することに、遂に世界遺産検定マイスターとなり、今や世界95ヵ国以上を訪問、目標は「旅行家・兼高かおる世界の旅」(31年もの長寿番組となった伝説のテレビ番組「兼高かおる世界の旅」訪れた国の数は150カ国にも上る)の150ヵ国訪問に挑戦とか。

やはり、株式投資には、明確な目標が必要ですね。

国民の株買い運動で大きく成長したアメリカ

1970年代のアメリカは「株の死の時代」と言われ、10年近く低迷が続きました。

そこでアメリカ政府は、国民の株買い運動401K(株で運用するタイプの年金)を導入しました。国民の株買い運動を進めることで、今や30年以上にわたる株価の上昇トレンドが続いています。それによって、企業も個人も株高の恩恵を受けているのです。

日本もNISA(株かかる税金の優遇枠)やIDECO(個人に向けた株で運用するタイプの年金)の制度を柔軟にして、投資家を増やすことが必要ですね。

インドでも国民の累積の投資が始まりました。人口が多い国でこういう制度の導入すると企業成長が加速しやすくなるだけにインドにも楽しみです。

投資家に共通すること

今回、投資家についてお話しましたが、どの方にも共通しているのは、投資の記録をきちんとつけているということです。この点は、いずれにしても大切かもしれません。

次回は、また異なる角度で学んでいきましょう。

それでは、賢い資産運用を。